Monday, October 10, 2011

書評|アンドルー ゴードン 日本の200年~徳川時代から現代まで(上・下) みすず書房 2006

 米国人が書いた日本の通史。 経済・政治・労働運動の絡み合いから歴史を解きあかし、大衆の生活やジェンダーの変化といった文化的事象を折り込みながら進んでいくアンドルーの日本現代史は、慎重な筆致もあってコンパクトに日本が分かる良著だとおもわれる。

二次史料をベースに一般もしくは大学学部向けに書かれているので論争中の史実等は一瞥もくれていないが、著者が専門にするところの労使関係や労 働運動の部分を手厚くカバーしているので、通史にも拘わらず市井の人々の様子をよくうかがうことができるといった特徴をもつ。また、Imperial democracy という概念を提出したアンドルーらしく、日本の戦前を簡単に全体主義と割り切ることもなく、全体主義的な傾向をもつに至る経緯を丁寧に書き出そうとしてい る姿勢も見どころ。

アンドルー ゴードン, Andrew Gordon 著, 森谷 文昭 訳, 日本の200年~徳川時代から現代まで(上・下) みすず書房 2006

評価:★★☆
(★★★:とても良い ★★☆:良い ★☆☆:普通 ☆☆☆:好きな人向け)

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