Friday, June 22, 2012

書評|山口周 『天職は寝て待て』 光文社 2012

山口周
『天職は寝て待て』
新しい転職・就活・キャリア論
 本書は組織コンサルタント 山口周氏による転職・就活・キャリアに関する論考である。タイトルの「天職は寝て待て」は、「いい偶然」を引き寄せながら待とうという本書の主題を表している。理論的には教育・心理学者のジョン・クランツボルツ「プランド・ハプンスタンス・セオリー」が基だ。

  「好き」と「得意」の軸から職を選ぶ方法がある。しかし、「好き」のレベルには「やってみたら好き」から「誰に言われずとも行動している程好き」まである。また、「得意」と言っても、その職業に就く前から必要な能力を熟知し「得意」と言う人は少ない。だからこそ、柔軟性を持って「いい偶然」を引き寄せることが大事で、この「いい偶然」を引き寄せるためにも、今やっている仕事、今持っている人のつながりを大切にすべきと筆者は説く。

  山口氏の論考を読めば、「ありたい姿」を無理に設定して走るより、偶然を大事にして職業に変化を作り、結果的に「ありたかった姿」にたどり着く方が現実的だと分かる。もちろん、あるべき自己像に向けてひたすら努力をする方法を否定する話ではないが、一方の方法として極めて真っ当な話であると思う。


評価:★★★  (★★★:とても良い ★★☆:良い ★☆☆:普通 ☆☆☆:好きな人向け)
寸評:就活も転職も実際は自身の「欲」に絡んで選択する部分もあるので内省は大事。

参考リンク: amazon: 山口周 『天職は寝て待て 新しい転職・就活・キャリア論 』 光文社 2012

Wednesday, June 20, 2012

引用|いやな情報も捨てない!~司馬遼太郎『アジアの中の日本』より

司馬遼太郎
『アジアの中の日本』

情報というのは、見なくてわかる能力だから、情報を受けるのには、たいへんな研ぎすました認識能力が必要になる。情報なんていくらでもくるから、結局、受け手の問題ですよね。日本人は受け手の能力に欠けた民族なんやろな。いやな情報は捨てる(笑)。(P150)
現場に視点を据えて、データで語れと大先輩に教わった。実際、うまくいっていない組織的課題の多くが、この原則をはずしていることに起因している。山本七平氏は日本の組織的決定の様子を「空気の支配」と呼んだが、「空気」を打ち破るのは現実を直視する力である。皆が場の雰囲気に流されるのを防ぎ、メンバーの目を現実に向けさせることが、日本におけるリーダーの役割の一つだろう。

参考リンクamazon: アジアの中の日本―司馬遼太郎対話選集〈9〉 (文春文庫)

Thursday, June 7, 2012

日々|春の畑3

先々週、久々に畑に出る。

三週間も畑を明けてしまい、手抜きもここに極まった感がある。きっと雑草で埋まっているに違いないと覚悟を決めて畑を見たが、さほどでなかった。

ジャガイモの収穫は6月下旬。茎が黄色く枯れてきたら頃合いだ。今日は、雑草取りと少し削れた畝の盛り直し。畑で作業をしていると作物に意識が集中しがちで、花を愛でる気持ちにはならないが、ジャガイモの紫の花もなかなかよろしい。

秋はなに蒔くかな・・・。

閑話休題

畑作業で石などの堅い物を発見すると直ちに取り除く。農具が壊れるからだ。この異物を何代も取り除き続けた結果、すばらしい田畑となる。田んぼで泥遊びをしていた子供が「石がなくてすごい」と話していたのを見たことがある。何代も手をかけ続けているので、子供の遊び場としても安全この上ない。田畑の生態系は、安全でありながら、自然のディテールの細やかさや複雑さを教えることができる。きっと、子供の成長にも良い影響を与えることだろう。