| 鈴木健介 『カッコ悪く起業した人が成功する』 |
本書は起業や経営上のポイントを筆者の成功と失敗の両体験から簡潔にまとめられている。起業に関する本は数多あるが、「失敗の体験」がまとめられ本は滅多に見ない。一つは、この手の本は税理士や会計士が書いたものが多いこと、また、一度「失敗」した経営者はそもそも本を書く機会がないということがあるだろう。その意味で貴重である。
本書で書かれる「やってはいけないポイント」はそのまま起業する人が陥りやすいつまづきポイントと考えてよいだろう。 たとえば、起業をしようとする人は、成功するために成功する方法を考える。そのため、事業計画は「バラ色」になりがちだが、資金の流れを中心に計画がうまくいかないシナリオも作るべきだと著者は説く。また、「求められている商品=客がいる商品=お客がいる」状態でスタートすることの重要性を理解することは、安定したスタートアップのために役立つだろう。
著者の体験から得た教訓は、深追いを避ける撤退の見極めや、Think big, act small.志向や「マーケットのあるところで勝負」といった理にかなった話につながる。個人事業の開始や、会社設立のHow to本も大事だが、こうした貴重な「失敗」から多くを学んでおくことはスタートアップの助けになるだろう。
参考リンク: 鈴木健介 『カッコ悪く起業した人が成功する』 光文社 2007
評価:★★☆ (★★★:とても良い ★★☆:良い ★☆☆:普通 ☆☆☆:好きな人向け)
寸評:失敗しないことや失敗を致命傷にしないためにには、失敗を学ぶべきとはこのこと。
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